プロジェクトスプリントには、ミーティング終盤にそのミーティングを通じて生まれたタスクの確認を行い、次回のミーティングの序盤でそれまでのタスクの進捗報告を行うというサイクルがあります。 Section3-2で解説したように、タスクを記載する際には、

  • 具体的な行動内容
  • 担当者
  • 期限

を明確にすることが最低限必要です。

しかし、これだけでは、タスクの進捗報告の際に「想定していたのと違った」「いつまでたっても完了しない」といったことが起こりえます。これは、タスクの担当者が何をやればよいかよくわかっていないことが原因であったり、そもそも担当者の設定や期限の設定が間違っていたりすることが原因です。そして、さらにその根本的な原因は、チームメンバ―の間で認識のずれがあり、正しくタスクが定義できてないことにあります。

そこで、次の要素についてもあわせて検討し明文化することで、そうした認識ずれをあらかじめ防ぐことができます。

目的

なぜこのタスクを行う必要があるのかについての記述です。

タスクは最終的にはプログレスにおける理想の状態(プロジェクトのゴールやマイルストーンの達成)またはチーミングの理想の状態(ロールの期待値がそろっている状態)につながるため、そのためにそれぞれのタスクがどのように結びついているかを意識しながら目的を書き下すことが有効です。

目的を記載することで、誰がやるべきか(担当者)や、いつまでにやるべきか(期限)も簡単に判断することができます。

想定アウトプット・想定作業時間

タスクをこなした結果生まれるアウトプットについての具体的イメージの記述です。なお、アウトプットとは、チームメンバーが割り当てられたタスクを完了したことで生まれた結果のことです(Tips3参照)。

例えば、ある資料作成のタスクがあったとき、「スライド~~枚で、見出しはしっかりと作りこむ。本文や記載する図表はダミーでよい」と記述することで、目的に沿ったアウトプットなのかどうかを確認しやすくなります。この場合、タスクの目的が「プレゼンテーション直前のリハーサルに使うため」であればアウトプットとしては不十分でしょうし、「プレゼンテーションの大枠の内容を内々に議論するため」であれば、必要十分なアウトプットになるでしょう。目的が達成できるのであれば、必ずしも完成度を突き詰める必要はありません。それよりも、最小限のアウトプットを確実につくることを意識しましょう。

また、想定アウトプットのイメージをすり合わせるためには、タスクを終えるまでの想定作業時間を明文化することも効果的です。前述の資料作成のタスクであれば、ある人は1時間しかかからないと思っていた作業が、別の人は4時間もかかると思っていた場合、作りこみのレベルに差がある可能性が高いということが分かります。

さらに、これらの作業を通じてタスクの粒度が大きいと判断された場合は、そのタスクを細かく分解し、ミーティングごとに確実にアウトプットが可能なサイズにしましょう。